アイホンの歴史

さらなる成長に向け
アイホンとインターホンの歩み
-AIPHONE HISTORY-

ラジオ、拡声器等の組立、修理のかたわら同時通話式インターホンの研究開発を行ったのが始まりです。
インターホンからスタートしてこの道一筋に時代の先端を走り続け技術の向上を重ねてまいりました。
現在、世界約70ヵ国に商品の輸出及び販売を行っており、アメリカ ホワイトハウスに使われるまでにシェアを広げました。これからも世界の人々に「一歩先の安心」を、そして「安全」をお届けしていきます。

1948年 昭和23年6月 「合資会社 東海音響電気研究所」資本金15万円でスタート。

創立者 Toshio Ichikawa

経営理念

アイホンが存在し続ける限り、永遠に変わらない精神。

相手と約束した仕事をやりきり、どんな状況になっても逃げないで他人に迷惑さえかけなければ、一人前の立派な人間として世間に受け入れてもらえる。
この合言葉は、社長から社員への単なる申し送り事項ではなく、双方が共に肝に銘じていこうとの意味合いを込めたものです。

わが社の指針

~仕事~ 会社が発展するための一番の核と言えます。
社員全員がそれぞれに、精一杯やったと思えるような仕事をして、共に発展を目指していかなければならないのです。

~人間性~ 自分に関わるすべての人たちの、立場や考え方をいかに尊重し、信頼関係を築き上げていくか。日頃の心の持ち方そのものが大変重要であり、それが互いの発展を可能にするのです。

~社員の義務~ 一人一人がプロ意識を持って懸命に勉強することで、会社のレベルが上がり発展していけば、各人の立場や役割自体にも必然的に変化が生じてきます。その変化に応じた方向で、大きくなった役割をチャンスととらえ、新たに自分を伸ばしていく必要があるのです。

~会社の義務~ 社員の皆さんの日々の努力から生まれる英和を結集し、お客様に喜ばれる商品をつくり続けて社会に貢献する義務が、会社にはあるのです。

~経営風土~ 会社員が経営理念をわがものとして日々の仕事に向かえば、必ずや会社の繁栄と自分たちの生活向上が共に実現すると、私は確信しています。

経営思想

インターホンがかつて売れない時代、全国各地をまわり良さを口で伝えた背景をふまえ、単に販売にとどまらない表現で、アイホンの基本姿勢を示しています。

自社製品=自社ブランドを核とし、さらには苦労は多くとも、仕入れ、販売を含めて、やはりすべてを自社で行うことこそが発展への道だと強く思います。

ブランドは商品に対する保証です。自社製品に責任をもつということは言葉ではなくて行動、それも迅速な行動が必須になります。

社員の皆さんが会社をわがことのように思い、一丸となって会社を支え、同時に経営理念・経営思想をお題目に終わらせず、着実に実践する風土を創りあげてきてくれました。

お金の出口を厳しく律すれば、入り口のきちっとした管理にもつながります。本業に徹するということは、お客様に喜ばれる優れた商品を創り続ける以外に道はないということです。

50年代

認知と普及の時代

1951年 同時通話相互式および旅館用親子式インターホンなどを生産開始。
1952年 社名を愛興高声電話器合資会社に変更、インターホンの専門メーカーとしての体制をととのえる。
真空管式同時通話インターホン「テータホン」の発売開始。
1954年 製品商標を<アイホン>と改称。ドアホンを発売開始。
1955年 ナースコールインターホン第1号機を国立大府療養所に納入。
1957年 南アフリカ連邦に初輸出。
1958年 トランジスタ採用ドアホン発売開始。
1959年 資本金を130万円、合資会社から株式会社に改組、社名をアイホン株式会社とする。

真空管式同時通話インターホン「テータホン」

SB型カタログ

1952年(昭和27年)
同時通話相互式「テータホン」発売
1台 19,400円

TETAはギリシャ語で「対話」を意味。そして、3つの特許が生かされています。1つめは、交流電源を使用する際、三極真空管から60ヘルツの音が出るのを除去する回路。
2つめは同時通話を3線で行う回路設計。
3つめはハウリングが起きないようにするスピーカーとマイクロホンの組み合わせ方法です。

1954年(昭和29年)
市川最高顧問自作のパンフレット

自ら文章を考え、イラストレーターがいない時代、紙芝居屋さんを探し絵を描いてもらった。貧しく犯罪が多く、物騒な時代背景を考慮して、この時代にすでに「防犯」を全面に打ち出した斬新なパンフレットを制作した。

60年代

インターホン需要の拡大

拡声で大勢の人に一度で伝えられるインターホンは、スピーディな連絡手段として評価された。
経済発展がさらに急テンポですすむにつれ、業務用のインターホンが定着し始めた。

1960年 プラスチックケースを採用。
1962年 独自スイッチ開発。
1963年 電池代50円で2年使えるインターホンや親子式、相互式、多局用のなど多用途に販売開始。
1964年 呼出音が鳴るだけでなく話ができるナースコールが標準品となった。
受話器型で同時通話可能電話(インターホン)の発売開始。
さらに30㎞離れてもきこえる携帯型電話機(インターホン)も。
1965年 用途を考えた製品開発を始める。関東地区でラジオコマーシャル開始。
1966年 同時通話可能のドアホンを発売開始。

ナースコールインターホン

家庭用インターホン

話ができるナースコール

患者さんと看護師さんの連絡は呼出音が鳴る表示装置で行われていた。看護師さん不足が深刻な社会問題となり、話ができるナースコールが必需品になった。

残光形ナースコールインターホン
N-110(10局~60局)
1964年

交互通話・自動交互通話・同時通話の3タイプ
N-10M・NAP-10M・NC-10M
1967年

家庭用インターホンの需要増加
「ママトーク」

食往分離の生活スタイルが徐々に浸透。二階建て住宅の増加と部屋の個室化により家の中でも通信の必要性が生まれ、家庭用インターホンが定着した。
そんな中、「ママトーク」はユニークな形状と、当時としては洒落たネーミングでロングセラー商品となり、アイホンの品質特性となった壊れないインターホンの象徴的存在となった。

1963年

スタンダードタイプ
部屋と部屋の連絡用

ベルタイプ
会話ができる呼び鈴

ドアタイプ
会話ができる呼び鈴

1967年

70年代

システム化の時代

1970年 AIPHONE CORPORATION をアメリカ・ワシントン州シアトル市に設立。
1971年 電話スピーカー型TS-K形が「全国優良電設資材展」において技術奨励賞を受賞。
1973年 名古屋市熱田区に本社を新築。
初めてのセキュリティインターホンを発売。
1974年 非常電話QAM形が非常放送設備委員会の認定試験に業界で初めて合格。
1976年 TQC(全社的品質管理)を導入。
1978年 AIPHONE USA Inc.本社を新築。

マンション用ドアホン

防災用インターホン

1971年 初めてのマンション用ドアホン

システム化の時代
単品使用からシステム化の流れに

高度成長とともに、より大規模な施設、工場、ビルの建設がすすむ。単品使用から、大規模できめ細やかなネットワークを形成するシステム化への傾向が強まった。

1971年 防災用QSB形親子式インターホン、防災用QMT形複合式テレホン

通話プラス防災機能

消防法の改正を機に、インターホンに付加機能をつける。非常用放送設備委員会の認定試験に合格した防災用インターホンQSB、QMT形発売。防災分野へ初めて進出した。

80年代

多機能化の時代

1980年 家庭用ドアホン・IBS-2Aが月刊「消費者」の商品テストで最高評価をうける。
1981年 拡声同時通話インターホンDX形が81電設工業展製品コンクールで(社)日本電設工業協会会長賞を受賞。
1982年 セキュリティドアホン・QB-4KUなどが日本消防検定協会、検定合格品となる。
初めてのテレビドアホンを発売。
1985年 ドアホン電話発売開始。電話機業界に参入。
1986年 愛知県豊田市に豊田工場を新築。
1988年 家庭用電気錠システム発売開始。
1989年 2線式テレビドアホン「えがおとーく」発売開始。

ボードナースコール

初めてのドアホン電話

初めてのテレビドアホン

ボードナースコール

患者さんの名前が表示でき、誰から呼ばれたかすぐわかるボードナースコール誕生。患者と看護師間の単なる連絡装置から、使い勝手を重視したナースコールへと進歩を遂げた。

1982年 ボードナースコールNBX形
ベッド単位通話

1985年 ボードナースコールNCX形
共通線式

電話端末機の開放

電話メーカー、家電メーカー各社から新しい電話機が発売される。アイホンでは内線機能やセキュリティ、テレビなど防犯・防災機能を充実させた野心的な電話機の開発を行った。

1985年 初めてのドアホン電話

1986年 セキュリティドアホン電話

1989年 ユニットビルドイン住宅情報

多機能ドアホン

セキュリティシステムに対するニーズの高まりを受けセキュリティドアホンの開発を先行していた。また、映像・光学などの新分野にチャレンジし、テレビドアホンの開発を進めた。

1982年 初めてのテレビドアホン

1986年 CCDカメラ採用テレビドアホン

1989年 セキュリティドアホン

90年代

各機能の進化の時代

1990年 名古屋証券取引所市場第二部に上場。
1992年 病院用ハンディナースシステム発売開始。
1993年 品質保証規格ISO9001 認証取得。
1994年 香港に愛峰香港有限公司を設立。
1995年 シルバーハウジングシステム発売開始。
ベルギーにAIPHONE EUROPE N.V.を設立。
1997年 カラーテレビドアホン「あいカラー」発売開始。
1999年 東京証券取引所市場第二部に上場。
カラーテレビドアホン「あいカラーチルト3・5形」が99電設工業展製品コンクールで工業技術院長賞を受賞。
環境マネジメントシステムISO14001認証取得(豊田工場)。

集合住宅用システムVEX形

シルバーハウジングシステム

オートロックシステムの普及

マンションブームの中、不要な人の館内立ち入りを防ぐオートロックの防犯効果が注目される。集合住宅オートロックシステムが、マンション販売のセールスポイントとして宣伝ちらしに謳われるようになった。

1990年 集合住宅用システムVEX形

1992年 集合住宅用システムVGX形

高齢者向けシステム開発により福祉に貢献

いつまでも自立した生活を送れるよう、緊急通報機能を組み込んだ高齢者向け集合住宅システム「シルバーハウジングシステム」設置。また、お年寄りにやすらぎ、寮母さんにゆとり、そんな願いから専用連絡システム「アイコール」が誕生。超高齢化社会を迎え、介護に役立つシステムの開発が本格化した。

1995年 シルバーハウジングシステム

1998年 アイコールインターホンシステム

00年代

アライアンスの時代

2000年 東京証券取引所市場および名古屋証券取引所市場第一部に上場。
タイにAIPHONE COMMUNICATIONS (THAILAND) Co.,Ltd.を設立。
2006年 環境マネジメント・システムISO14001認定取得(本社部門・大宝サイト)。
集合住宅システムDASHWISMを発売。
2007年 気象庁提供の緊急地震速報を受信するマンション向けインターホン用「緊急地震速報受信機」発売。
2008年 「愛知ブランド企業」に認定される。
創業60周年を迎える。
2009年 創業者の市川利夫最高顧問が1月13日永眠。
自宅のリビングで携帯電話がテレビドアホンとして使用できる「ケータイ de ドアホン」発表。

集合住宅用システムDASHWISM

光ファイバー対応デジタル式集合住宅システムV-fine

集合住宅システムが緊急地震速報(予報)に対応

減災への効果が期待される気象庁の緊急地震速報(予報)が一般向けに提供開始。常に待機状態を維持しているという集合住宅システムのメリットが速報(予報)の受信に適しているとして大きな注目を集めた。

2007年 緊急地震速報(予報)に対応 集合住宅システムDASHWISM

マンションライフの情報化にデジタル式で対応

インターホンで初となるデジタル式集合住宅システム「V-fine」が登場。マンションライフの情報化が進むなか、集合住宅システムのこれからの形を目指して、生活情報の双方向利用など次世代の利便性を取り入れた。

2006年 光ファイバー施工対応デジタル式集合住宅システムV-fine

10年代

さらなる成長へ

2010年 高齢者向け集合住宅システム「FAGUS」発売。
遠隔地の来訪者管理ができるIPネットワーク対応テレビドアホンシステム「JKW-IP」発売。
2011年 海外向けIPネットワーク対応インターホンシステム「ISシステム」発売。
シンガポール事務所を販売子会社化。
ベトナム工場稼動。
2012年 エントランスの集合玄関機や住戸前の玄関子機から呼出があると、スマートフォンで来訪者の顔を映像で確認できるアプリ発売。
集合住宅システム「VIXUS」発売。
2013年 AIPHONE CORPORATION新社屋取得。
2014年 海外向けJO-1MDがiFデザインアワード2014を受賞。
英国駐在事務所を開設。
オーストラリアにAIPHONE PTY LTDを設立。
業界初IP幹線を採用したナースコールシステム「Vi-nurse」発売。
グッドデザイン賞を受賞。
2015年 集合住宅システム「VIXUS1Pr」発売。
名古屋市中区新栄町に本社を移転。
2016年 介護業務記録システム「Notener」発売。
2017年 配線工事が不要な「ワイヤレステレビドアホン」発売。
2018年 インテリアに調和する集合住宅システム「VIXUS HORIZO」発売。
リニューアルに最適な集合住宅システム「らくタッチPlus」発売。
創業70周年を迎える。

IPネットワーク対応インターホンシステム ISシステム

ナースコールシステム Vi-nurse

IPネットワーク網を使用し、遠隔地の来訪者応対などを実現

IPネットワーク網を使用するシステムで、端末間の通信に既設のネットワークインフラも利用できるようになった。距離の制約を受けることなく、遠隔地との通話や映像確認のほか、解錠・転送・ページングなどの操作を実現させている。

2011年 IPネットワーク対応インターホンシステムISシステム

パソコンをインターホン端末として使用できるアプリケーションも登場。

映像が見える、情報が見える、ナースコールシステム

院内の情報化が急速に進む中、業界初のIP幹線を採用したナースコールシステムを発売。壁面への取材ができるボード型PC親機をラインアップし、看護業務に必要な情報処理機能を備えつつ、省スペース性を実現させた。病室では、カメラでとらえた患者の映像を解析し、離床や起き上がりを検知する映像見守りシステムを開発し、ベッドまわりの安全性向上に貢献している。

2014年 ナースコールシステム Vi-nurse

業界初のボード型PC親機が登場

スマートフォン連動に対応。通話のほか、映像確認や処置内容の登録が可能になった。