特別養護老人ホーム 翔洋苑様 緊急連絡システム
IXシステムで複数の防犯機器を統合
施設内5か所のスタッフステーションに緊急事態を伝えるシステムの構築を実現
特別養護老人ホーム 翔洋苑様の5か所のスタッフステーションに、緊急事態を伝えるためのシステムとして「IXシステム」を導入いただきました。
特別養護老人ホーム翔洋苑 施設長 山下勝一 様、綜合警備保障株式会社 天草営業所 所長(取材当時) 米加田正 様に、IXシステム導入の経緯やその効果について、お話を伺いました。
課題
解決
Q:IXシステム導入の背景は?
A:不審者から利用者様・スタッフを守るため福祉施設として相応の防犯体制強化が必要でした。
山下様:翔洋苑は1993 年に設立。本館と2011年に開設した新館「ユニット棟」を合わせて50 床の特別養護老人ホームです。住み慣れた地域との交流を深めながら、安心して暮らしていただきたいという思いで運営をしています。システム導入の大きな理由は「不審者対策」です。ご家族や地域の皆様に開かれた施設であるためにも、相応の「守る」体制は必要という考えから、以前よりお付き合いのある綜合警備保障さんに防犯体制強化のご相談をしました。
Q:福祉施設の防犯体制の強化で重視したポイントは?
A:施設の外回りを重点的に警戒。警報を施設内5か所のスタッフステーションにすばやく伝えることを目指しました。
米加田様:翔洋苑様は24時間365日、常にスタッフ様と利用者様がいらっしゃるので、施設内に人感センサーを配置する防犯システムの構築は困難です。そこで、今回のご提案では窓や出入口にセンサーを設置するなど施設の外回りの警戒を重点的に行いました。さらに、外部からの侵入検知やスタッフが携帯するボタンからのスタッフ呼出、火災の警報、インターホン呼出などを計5か所(本館3か所、新館2か所)のスタッフステーションに同時に伝えることで、スタッフ様の対応を支援する「緊急連絡システム」の構築を目指しました。
Q: IXシステムご採用の決め手は?
A: 複数の防犯・防災システムを一元化でき、省施工で導入できることが最大の利点でした。
米加田様:今回のケースでは、センサーなどの防犯機器、スタッフコール用のワイヤレス呼出ボタン、火災警報システム、電気錠、インターホンなど、様々な機器で「緊急連絡システム」を構成しています。これらの機器を統合し、本館と新館で合計5か所に連絡するシステムの実現に、他社製機器と連携しやすいIXシステムは最適でした。施工の面では、本館も新館も建物が大きいため配線距離が長いのですが、IXシステムならPoEスイッチを経由してLANケーブルで長距離に対応できます。映像も含めて全ての信号をLANケーブル1本で送ることができ、省施工で良かったと工事担当者からも報告を受けました。
Q:導入後、実際に運用されて良かったことは?
A:利用者様の危険行動に警報で気づき、事故を未然に防げたことも。映像付きのインターホンで来訪者応対もスピーディになりました。
山下様:夜間に利用者様が窓を開けて施設の外に出られた時に、全てのスタッフステーションの端末で警報が鳴り、すぐ駆けつけて対応できたことがありました。もし施設外で事故にあっていたらと思うとゾッとします。不審者の侵入を検知して知らせるシステムとして導入しましたが、逆に利用者様の外出を知らせてくれて、非常に役立ちました。来訪者応対にも活用しており、時間外、例えば早朝にショートステイの利用者様が来られても、当直室など施設内5か所のスタッフステーションの端末に呼び出しがかかり、映像でどなたかすぐに分かるので、お待たせすることなく対応でき、サービスの質が高まりました。
Q:施設の防犯・防災について思うことは?
A:安心感はすべての土台。今後も利用者様やスタッフの安心・安全を守っていきたいと思います。
山下様:「安心感」という土台の上にさまざまなものが成り立つと考えています。介護するスタッフ、特に夜間、少人数の時間帯に勤務するスタッフにとって、システムが私たちを守ってくれているという安心感というのは、介護の仕事に専念する上で、とても大切なことです。利用者様やスタッフの安心・安全をハード面でカバーできるところはカバーしたいですし、スタッフがいざというときにシステムを使いこなせるように訓練していきたいです。
1993年4月、熊本県上天草市姫戸町姫浦に設立。デイサービスセンター、短期入所生活介護事業所、ホームヘルパーステーション、在宅介護支援センターを併設する特別養護老人ホーム。保健・医療・福祉と積極的な連携を図りながら、誰もが安心して暮らすことができる地域社会の実現に向けて、利用者様の自立支援と尊厳の保持を基本とした高品質なサービスを提供している。
※本ページに記載の情報は取材時点の情報であり、変更されている可能性があることをご了承ください。