独立行政法人 地域医療機能推進機構 船橋中央病院 様

患者情報の共有とスタッフ間の連絡が容易に

Vi-nurse導入で看護業務がさらに迅速・効率化

課題

  • 患者さんの入退院に合わせてナースコール親機のボードや病室前の廊下灯に貼るネームプレートを手書きで作成。患者さんの入れ替わりの激しい病棟では作成に手間がかかっていた。
  • 旧システムのPHSでは、ナースコールの呼び出しが鳴ってもスタッフステーションに戻って患者さんのお名前などを確認することがしばしばあり、迅速に対応できなかった。

解決

  • ナースコール親機の情報が病室の液晶表示灯にも自動で反映。手書きの手間が無くなったのはもちろん、患者情報の表示で看護師や主治医、リハビリスタッフなど異なる職種間での情報共有が容易になった。
  • PHSごとに受け持ち患者さんの登録ができ、迅速な対応が可能に。また、内線機能を使ってスタッフ間連絡が容易になり、PNSにも活用。
外観
病院名 独立行政法人 地域医療機能推進機構 船橋中央病院
所在地 千葉県船橋市海神6丁目13番10号
ベッド数 464床
納入システム Vi-nurse(ビーナース)

Q:日々の看護業務で心がけていることは?

A:言葉、挨拶、姿勢、生活環境。その積み重ねで「安心して看護が受けられる環境」をつくります。

田中様:私の病棟では「安心して医療や看護を受けていただける環境を整えること」をいつも心がけています。今日、集まった看護師はみんな病棟が異なりますが、日々患者さんに接する心構えは同じだと思います。

岡村様:そうですね。言葉遣いや挨拶はもちろん、院内に落ちているゴミなど生活環境のちょっとしたことにも気を遣うようにしています。これは、病院に入院した祖父を私が見舞ったとき、その病院でそうしたことが気になったんです。病院という場所を一歩引いた立場で見る機会ができたことで、一つひとつの小さなことがいかに大切かを実感しました。

蒔田様:私は慢性期の内科病棟にいます。入院されている方が退院に向けて自宅での生活に近づけるような、自立を促すお手伝いをするよう心がけています。また、ご高齢の患者さんに対しては、人生の先輩でもあるので敬意をもって接し、言葉遣いに気を付けています。

村田様:患者さんに寄り添うことを常に心がけています。私は忙しいと顔に出てしまうところがあるのですが、患者様にもそうした空気が伝わってしまうので、笑顔を意識して患者様に接するようにしていますね。

Q:ボード型PC親機の導入で看護業務に変化は?

A:患者さんのさまざまな情報を、スタッフ間で簡単に共有できますね。

田中様:ボード型PC親機のベッドボタン表示で、感染症の患者さんがわかるようにしてあります。看護師だけでなく、リハビリスタッフもベッドサイドで患者さんに関わりを持つので、ボードを見ることで、その患者さんに携わる職員みんなが同じ認識を持てるようになりました。

村田様:私がいる病棟は入退院が激しい混合病棟で、1日に入院される方が多い日で10〜15人いる一方、退院される方も同じぐらいいます。目まぐるしく人が入れ替わる状況なので、患者さんの最新の情報が反映される患者一覧表示はスタッフの情報共有にとても便利ですね。様々な診療科の患者さんがいらっしゃるので、デジタルマグネットで患者さんの診療科や担当主治医の名前を表示するようにしました。一目で注意すべき情報が分かるようになったので助かっています。デジタルマグネットの変更は主にリーダーや師長が行っています。

Q:見守りカメラをどのように活用されていますか?

A:転倒リスクなどの高い方に使用。親機で蓄積される検知回数などのデータも活用します。

田中様:見守りカメラは、自分でナースコールを使って看護師を呼べない認知症の方や意識障害があって転倒や転落リスクの高い方に使っています。患者さんの動きを検知してナースコールで知らせてくれるので、看護師は患者さんの様子を見に行くことができます。

岡村様:私がいる外科・総合診療科には、認知症があって動ける方に使用させていただいています。転倒、転落リスクというよりも、病室から出てしまう可能性が高かったり、病院から出てしまったりする恐れのある方が対象ですね。

村田様:私のいる病棟は手術患者さんもいらっしゃるので、手術後にせん妄のリスクがある方やせん妄状態にある方にも見守りカメラを使用しています。ご家族に状況をご説明して、同意を得てから使っていますが、今のところ「それは困る」と言われるケースはありませんね。

蒔田様:私の病棟でも、認知機能が低下している方やせん妄リスクのある方に使用しています。ナースコール親機の呼出履歴データを確認し、呼出の多い時間帯を把握することで、看護に役立てています。

田中様:見守りカメラについては、カメラの外し方をもっと簡単にして欲しいという声があります。感覚的に外せるようになれば、さらに良いですね。

Q:PHS連動の活用によるメリットは?

A:患者様からのナースコールに即時対応。スタッフ間の連携もスムーズに。

田中様:各看護師が持つPHSとVi-nurseが連動することで、どの患者さんからのナースコールが鳴っているのかがすぐわかり、担当の看護師を中心にタイムリーに対応ができるようになりましたね。スタッフ間でのやりとりもPHSの内線機能でできるので便利ですね。以前なら、病棟で「○○さーん」と呼んで探すこともありました。

岡村様:患者さんからのナースコールが鳴ると、担当看護師のPHSに呼び出しが来るよう設定ができるので、鳴ったらすぐに対応できますね。以前使っていたPHSはこの設定ができず、ナースコールが鳴ると部屋番号だけ表示されるのですが、番号だけだと自分の受け持ち患者さんからなのか判断できず、スタッフステーションに戻って患者さんのお名前を確認することもありました。

田中様:新しいPHSになってタイムリーに対応できるようになりました。後は、緊急時のスタッフコールと通常呼出のバイブレーションを直感的に区別しやすくなるといいですね。夜間になると、みんな受け持ち患者さんのベッドサイドに行ってしまうのですが、病室で何か異変が起きたときにスタッフコールを鳴らしたけれど、通常呼出だと思われてしまい、スタッフが急いで集まらなかったことがあります。着信音を鳴らせない夜間でも、呼出種別を容易に判別できるような改善を期待しています。

PHSをPNS体制に活用

若い看護師が安心して仕事ができる環境を

平成26年からPNS(パートナーシップナーシング)方式の看護体制を取り入れている船橋中央病院様。2人がペアになって業務に当たる体制により、若いスタッフは安心して仕事ができるようになっています。「PNSを開始した当初は旧システムでしたので、ペアと離れてしまうと報告・連絡・相談がしにくく、情報共有や時間管理が難しいなどの声もあったのですが、Vi-nurseを導入してから、連携がスムーズになり、看護の効率が高まっただけでなく、患者家族、スタッフの安心・安全に繋がっていると実感できるようになりました」と小関様。患者さんの検査などが重なるとペアそれぞれがバラバラになってしまうこともあり、そんなときにはPHSで連絡を取り合っているそうです。「離れていても、お互いに連絡を取り合って業務内容を確認できるので便利ですね」。

副看護部長
小関 由美子様

独立行政法人 地域医療機能推進機構 船橋中央病院 の皆様

看護師長
田中 房美様
看護師
村田 里菜様
看護師
蒔田 洋平様
看護師
岡村 智美様
看護業務に対して真摯な姿勢で取り組まれています。(向かって左から、蒔田様/村田様/看護部長・市原京子様/副看護部長・小関由美子様/田中様)

導入機器

ボード型PC親機の情報をスタッフ間で共有
病室の「見守りカメラ」。患者さんの起き上がり、離床をカメラ映像を使って解析、看護師さんにお知らせする。
PHSにはVi-nurseとの連動で、ナースコール親機に登録された患者名、ベッド番号、呼出種別を表示できる

システム構成図

システム構成図

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