湘南モノレール株式会社 様

湘南モノレール 江の島線 駅間連絡システム

無人駅からの問い合わせ対応に2種類のカメラ映像を活用したスムーズな遠隔コミュニケーションを実現

湘南モノレール 江の島線 駅間連絡システム

動画でご紹介

導入効果

課題

  • 無人駅からの問い合わせ対応に使うインターホンは通話機能しかなく、映像でお客様を確認したい場合は離れた場所にある監視カメラのモニターに目を向ける必要があり、使い勝手が悪かった。
  • 大船駅窓口から湘南江の島駅に連絡したい場合、窓口を留守にして監視センターの内線設備を使う必要があり、窓口業務に支障があった。

解決

  • 通話と映像確認をインターホンで一元化。2種類のカメラ映像を手元で確認できるため使いやすく、問い合わせ対応が円滑に。
  • IXシステムの内線機能の活用で、窓口から離れることなくその場で湘南江の島駅と通話。お客様をお待たせすることがなくなった。

無人駅をご利用のお客様への遠隔サポートが必要な鉄道分野で、IPインターホンを活用したホットライン構築は不可欠。

湘南モノレール様は有人駅2駅、無人駅6駅を運営する、懸垂式モノレールのパイオニア的存在です。近年では交通系ICカードの導入によるお客様の利便性向上はもちろん、イベントや車体ラッピングなどによるピンクリボン運動の応援といった社会貢献活動にも積極的に取り組まれています。

また、無人駅をご利用のお客様からの問い合わせ対応には、従来から通話専用のIPネットワーク対応インターホン(以後IPインターホン)を使用されていました。IPインターホンは従来のインターホンに比べて接続距離などの制約を受けにくいことから、無人駅が増えつつある鉄道分野との親和性が高いことが特徴です。すべての無人駅を大船駅1駅で管理する湘南モノレール様にとって、IPインターホンはお客様からの問い合わせ対応に欠かせない設備ですが、お客様の様子の確認には離れた場所にある監視カメラモニターの表示を確認するしか方法がなく、映像を確認しやすいカメラ付IPインターホンの導入を望む声が現場の駅係員様から上がっていました。

IXシステムで通話と映像確認を一元化でき、問い合わせ対応を円滑化。既存機材の活用により、省施工でリニューアルを実現。

今回ご採用いただいた「IXシステム」は、ネットワークカメラと連携し、お客様の顔と周囲の様子を同時に表示することで、駅係員様の問い合わせ対応を円滑化するIPインターホンです。各無人駅にはカメラ付ドアホン端末とネットワークカメラを設置し、お客様からの問い合わせに、大船駅のインターホン端末で対応。お客様の様子を捉えた映像を手元で確認しながら通話できます。駅係員様が駅務室を不在にする場合は、別の有人駅への転送設定をワンタッチで行えます。

また、湘南モノレール様は以前からIPインターホンを使用されていたことから、光ケーブルやPoEスイッチなどの既存機材を活用することで、省施工でIXシステムへのリニューアルを実現されました。各端末はPoE給電対応で別途電源を用意する必要がなくシンプルに配線可能。さらに、連携するネットワークカメラはIP幹線を共用しています。

IXシステムの導入で映像を使った問い合わせ対応がIPインターホンで完結できることから、駅係員様から「お客様の様子が把握しやすく、業務が楽になった」との声をいただいています。アイホンのIXシステムは駅をご利用のお客様、駅係員様双方の利便性向上に貢献しています。

既存設備のPoEスイッチなど

IXシステムの導入にはPoEスイッチなど既存設備をそのまま活用。省施工でリニューアルが可能に。

インタビュー

湘南モノレール株式会社

運輸部運輸課 係長 西野 直 様
運輸部運輸課 山辺 正紀 様

Q:導入後、実際に運用されて良かったことは?

A:人物確認だけでなく、定期券などの文字情報もカメラでチェック。問い合わせ対応の幅が広がり、対応品質の向上につながりました。

導入実績があることへの信頼感

西野様:以前から無人駅を利用されるお客様の表情や動作の様子をカメラで確認しながら問い合わせ対応を行いたいという現場の声があったことから、使用していたIPインターホンが故障したタイミングでリニューアルを進めることになりました。アイホンのIXシステムの選定については、無人駅を含む鉄道路線で導入実績があり、信頼感があることが大きかったですね。同じグループの会社で採用されていたことも選定理由の一つです。

山辺様:大船駅での窓口業務はお客様対応から湘南モノレールのグッズ販売まで一人で行うため忙しく、そのうえで無人駅6駅からの問い合わせにも対応が必要です。無人駅からの問い合わせは頻繁にあり、内容も多岐に渡ります。「人が倒れている」という緊急性の高い通報もありますし、交通系ICカードが導入された後は「ICカードに電子マネーがチャージされていない」、「入場時、簡易改札機にICカードをタッチし忘れてしまい出られない」という問い合わせが多く、日々IXシステムを活用しています。

大船駅窓口の様子

大船駅窓口の様子。IXシステムのインターホン端末で、カメラ映像を見ながら無人駅からの問い合わせ対応が可能。

2つのカメラ映像で対応の幅が広がる

山辺様:以前使用していたIPインターホンは通話機能だけだったので、お客様の様子を確認するために、離れた場所にある監視カメラモニターに慌ただしく目を向けながら通話対応を行なっていました。アイホンのIXシステムはインターホン端末だけで通話も映像確認も行えるので問い合わせ対応が楽に行えますね。お客様の目の前にドアホン端末のカメラがあるので、映像を使った問い合わせ対応も行いやすいです。IC定期券で入場時にタッチを忘れてしまったお客様にはIC定期券の表示面をカメラ前に提示していただき、有効期間を映像で確認して対応するようにしています。区間など細かな情報もすべて見えるので、とても助かっています。

ネットワークカメラの映像ではお客様の周囲の様子がはっきり見えて使いやすいです。ワンタッチでネットワークカメラの俯瞰映像を拡大して、お客様の動作の様子を見ながらICカードチャージ機の操作をアシストするなど、対応に活用しています。

富士見町駅(上り)の券売機付近の様子

富士見町駅(上り)の券売機付近の様子。IXシステムのカメラ付ドアホン端末とネットワークカメラが設置されている。

2種類のカメラ映像の表示位置を入れ替え可能

インターホン端末の液晶画面には、2種類のカメラ映像を同時に表示。画面にタッチで表示位置を入れ替えられる。

内線通話機能で窓口業務を効率化

山辺様:お客様対応以外では、「内線通話機能」を使って湘南江の島駅の駅係員と連絡を取り合っています。窓口の隣の監視センターに内線設備がありますが、窓口業務で忙しく、どうしても窓口から離れられないときにサッと内線通話ができて便利です。窓口にお客様が来られたら、内線を切ってそのまま業務に戻れるので、お客様をお待たせしません。

西野様:お客様に少しでも安心していただける環境を整えていきたい。お客様にも駅係員の顔を見ていただきながら通話できるなど、今後もアイホンにはIPインターホンの機能充実をお願いしたいですね。

お客様プロフィール

湘南モノレール株式会社 様

1970年3月に開業。世界でも珍しい懸垂式モノレールを採用し、JR東海道線、横須賀線などが乗り入れる大船から一大観光地の湘南江の島を約14分で結ぶ。年間乗車人員は1,000万人以上。地域密着型交通インフラとして沿線住民に対する利便性向上はもちろん、社会貢献活動、観光需要の拡大にも積極的に取り組まれている。

富士見町駅

富士見町駅(無人駅)

湘南深沢駅

湘南深沢駅(無人駅)

湘南江の島駅

湘南江の島駅(有人駅)

湘南モノレール江の島線 路線図

納入概要

納入システム

IXシステム

  • モニター付インターホン端末(IX-MV7-HB)×3台
  • カメラ付ドアホン端末(IX-EA)×11台

ネットワークカメラ(他社製)

納入時期
2019年4月
構成図
システム構成図

※本ページに記載の情報は取材時点の情報であり、変更されている可能性があることをご了承ください。