東京臨海高速鉄道株式会社 様 りんかい線 緊急連絡用インターホン
耐久性と使いやすさを追求した、駅をご利用のお客様と駅務員様をつなぐ連絡システムを実現
※NLXシステムをベースにカスタマイズを実施しております。
課題
解決
東京臨海高速鉄道株式会社 様が運営する「りんかい線」でご採用いただいた「緊急連絡用インターホン」は、駅ご利用客様がホームへの落し物や不審物の発見、救急要請を駅務室などにいる駅務員様に伝達する用途で設置されたインターホン設備です。
安全最優先の鉄道分野ではインターホン設備にも厳しい設置基準が設けられています。りんかい線においても、駅ご利用客様の安全、安心を守ることを第一に、「駅の使用環境に適合する耐久性」、「駅ご利用客様と駅務員様が迷わず操作できる使いやすさ」を導入するインターホン設備の条件としてご提示いただきました。そこで当社では、耐久性とシステム構築の柔軟さを併せ持つ「NLX システム」をベースにカスタマイズし、「緊急連絡用インターホン」としてご提案いたしました。
駅のホームに設置するインターホン子機には「地上駅」(東雲駅など)と「地下駅」(東京テレポート駅など)の混在という、異なる使用環境にも適合する耐久性が求められます。緊急連絡用インターホンのカメラ付インターホン子機は、地上駅でかかる雨水に耐える防水性能、地下駅に舞うブレーキ等の粉塵に強い防塵性能を有しています。
多目的トイレに設置された通話可能なカメラなしインターホン子機は、水まわりの環境でも安心して使用できる防水性能を有し、清掃時の水飛沫などによる不意の故障を防ぎます。既設の他社製呼出ボタンとも連携できるので、呼出窓口を一元化でき、管理体制の強化につながりました。
さらに、すべての駅ご利用客様に使いやすいインターホン設備になるよう、子機の高さを調整してボタンの押しやすさを追求したり、子機に貼付する操作ガイドの表記を工夫するなど、導入決定後も継続して調整を行いました。
ホームにはカメラ付インターホン子機を設置。雨水がかかる地上駅、ブレーキ等の粉塵が舞う地下駅での使用に耐える防水・防塵性能を持っている。
多目的トイレには通話可能なカメラなしインターホン子機を設置。水まわりの使用でも安心な防水性能を持ち、他社製呼出ボタンと連動して呼出窓口を一元化できる。
駅務室、兼掌窓口に設置するインターホン親機は、多忙な駅務員様が迷わず操作できる使いやすさが求められます。そこで、インターホン親機のタッチパネル画面に表示する操作アイコンは駅務員様の日常業務に必要なものだけに絞り、ワンタッチで呼出先の候補が表示されるようカスタマイズするなど、操作の手順を簡潔にしました。
カメラ付インターホン子機で捉えた映像はタッチパネル画面に大きく表示されます。ワイド映像で駅ご利用客様の顔はもちろん、周囲の様子まで確認できるので、ホームの状況把握に役立ちます。通話履歴の情報とともに通話時に録画したカメラ映像も確認できるので、対応内容の検証に役立てたり、対応の証拠として活用できます。
駅務室のインターホン親機で呼出を受ける様子。カメラ映像を大きく表示し、人物や状況確認に役立つ。
「話す」ボタンを押すと呼出先の候補を表示。少ない手順で操作できる。
システム全体の耐久性の確認と万が一の事態への想定も念入りに行いました。メンテナンスなどの断続的な作業停電時にも、復電後にシステムが正常に動作することを、実証実験によって確認。万が一の故障発生を想定して、バックアップされた設定データ、交換に必要な予備の機器、交換手順書を用意して、迅速な復旧が行えるよう準備しています。
信通機器室のラック内にNLXシステムの制御装置などが収容されている。
緊急連絡用インターホンの導入後に行った駅務員様へのアンケートでは「カメラ付の設備になっていたずらが減った」、「以前の設備と比べて使いやすくなった」、「表示が見やすくなった」など、導入効果、使いやすさについて高い評価をいただきました。東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、駅ご利用客様の増加が見込まれる中、緊急連絡用インターホンのさらなる活躍が期待されています。
1991年3月に設立。運営する「りんかい線」は、東京ベイエリアの新木場駅から副都心の大崎駅を結び、JR埼京線と相互直通運転を行う首都圏の主要な路線の一つ。2010年3月には1日あたりの平均乗車人員が20万人を突破。多くのご利用客様の安全・安定輸送を第一に、利便性向上にも努めている。
〔地上駅〕東雲駅 外観
〔地下駅〕東京テレポート駅 ホーム
NLXシステム(新木場駅~大井町駅の7駅に導入)
※NLXシステムをベースにカスタマイズを実施しております。
※駅により構成は異なります。
※本ページに記載の情報は取材時点の情報であり、変更されている可能性があることをご了承ください。