賃貸経営やマンション管理に火災リスクは付き物です。「火事なんてそうそう起きるものじゃないでしょ」なんて甘く考えていると、後から大変なことになるかも......。今回の「暮らしにピンポン」では、入居者様の命を守るために、そしてオーナー様ご自身の大切な建物を守るために備えておくべき防災設備についてご紹介します。

  • マンション火災の発生件数は多い? 少ない? 消防庁の発表によると......
  • 被害は最小限に抑えたい! 大家さんが備えておくべき防災設備とは
  • 音声で警報! 新ガイドラインに準拠したインターホンで逃げ遅れを抑止

マンション火災の発生件数は多い? 少ない? 消防庁の発表によると ......

R4年の住宅火災の出火件数を全国と東京で一般住宅と共同住宅を比較したグラフ

皆さんは、戸建とマンションどちらの方が火災が多いと思いますか?

総務省消防庁の消防白書によると、令和4年に全国で発生した住宅からの出火件数は11,411件。そのうち一般住宅7,427件(65%)、共同住宅3,600件(32%)で、マンションやアパート等の共同住宅での火災は全体のうち3割程度でした。

しかし同年に東京消防庁管内で発生した住宅火災では、全1,611件のうち一般住宅は587件(36%)、共同住宅は1,024件(64%)。

このように、都心部などでは共同住宅の方が火災件数の割合が高いこともあります。

また、住宅火災の出火原因トップ3は、こんろ19.7%、たばこ14.3%、ストーブ6.1%(R4東京消防庁調べ)と、お住まいの方の不注意によるところが多いとのこと。

入居者様への火災予防・火災対策の呼び掛けはもちろん大切ですが、マンションの管理者として事前に予防・対策できることもいろいろあります。

決して少なくないマンション火災。万が一の際に大きなリスクを負わないよう、オーナー様ご自身もしっかり準備しておく必要があります。

被害は最小限に抑えたい! 大家さんが備えておくべき防災設備とは

火災のリスクを少しでも抑えるために、マンションの管理者側で準備できること、そして準備しなければならないことは多々あります。

たとえば避難計画や避難経路の確保は、入居者様の命を守る上でも必要不可欠です。

また、入居者様への日頃からの啓発も大事ですし、火災保険の内容や特約についても検討すべきです。

こうした備えと並んで重要となるのが、マンションの「防災設備」の維持・点検です。

防災設備といってもいろいろあり、入居者に災害を知らせる「警報設備」は、火災を早期に発見する上で重要な役割を果たします。中でも代表的な住宅用火災警報器は、戸建・共同住宅問わずすべての住宅に設置することが義務付けられており、逃げ遅れを防ぐ有効な手段とされています。

スプリンクラーなどの「消火設備」は、火災発生時に自動的に水を散布して火災を抑制してくれます。スプリンクラーは11階以上のマンションにおいて設置が法的に義務付けられています。

また、防火扉や防火シャッターは炎や煙の拡散を防ぐための「防火設備」で、これも重要な防災設備のひとつです。

マンションの規模にもよりますが、こうした防災設備を定期的に点検し、機能を維持することは、火災被害を最小限にとどめる上で欠かせない備えと言えます。

音声で警報!新ガイドラインに準拠したインターホンで逃げ遅れを抑止

いざという時に入居者様の暮らしを守ってくれるマンションの防災設備。

普段はあまり意識することのないものばかりですが、実はみなさんの身近なところにも、防災の役に立つ機器があります。

それは、何を隠そう「インターホン」 です。

インターホンというと、防犯や来訪者とのコミュニケーションに使うものと思っている方がほとんどでしょう。

しかし最新のインターホンは、優れた「警報器」の役割も果たします。

警報発報中の住戸玄関前のイメージと住宅用火災警報器、居室親機、玄関子機の警報発報中の写真

小規模マンション・アパート向けのパトモアルファは、各家庭に設置された住宅用火災警報器とサービス入力端子で接続することで、火災発生時に居室親機と玄関子機から警報を発報します。

音圧70dB以上の警報音が1分以上継続し、さらに警報音と合わせて「音声」による周知を行い、火災が発生していることをしっかりと知らせます。

これは2016年12月に起きた糸魚川大規模火災を受けて、消防庁が新たに策定したガイドラインに準拠したものです。

建物火災の死因1位は一酸化炭素中毒・窒息で、火災が発生してからほんの1~2分で死に至ることも......。

助かるためには、とにかく早く逃げることが重要です。

火災の発生をいち早く知らせ、逃げ遅れを抑止する「警報器」として、最新のインターホンの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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