「工事期間中もインターホンを使いたい」「工事期間はとにかく短く!!」「工事期間中のオートロック対応は?」など組合様によって工事の要望は様々。みなさんはインターホンリニューアル工事には代表的な2種類の工事方法があることをご存知でしょうか?今回はそんな2種類の工事について解説します。

  • インターホンリニューアル工事はどこを交換するの?
  • 知ってる?インターホン工事方法
  • どっちの工事方法がいいの?

インターホンリニューアル工事はどこを交換するの?

インターホンリニューアル工事は「お部屋のインターホンの交換だけ」と思われがちですが、実はそれだけではありません。各お部屋のインターホンは、マンション全体のインターホン機能を制御する制御装置を中心に、来訪者と入居者を繋ぐエントランスインターホン(集合玄関機)や入居者と管理員を繋ぐ管理室親機などと繋がり、一つのシステムとして動いています。そのため、インターホンリニューアル工事では、「お部屋のインターホンの交換だけ」でなく、システム一式での更新が必要となります。

インターホンシステム

そこで気になるのは、「工事中はインターホンは使えないの?」というところではないでしょうか。インターホンリニューアル工事では「停止工事」と「並行稼働工事」の2種類の工事方法があります。この工事方法によって工事期間中のインターホンが使用できるかできないかが変わります。

ここからは2種類の工事の違いについてご説明します。

知ってる?インターホンの工事方法

停止工事

インターホンリニューアル工事では、最初に共用部の機器(制御装置、管理室親機など)を交換し、その後、専有部(お部屋)のインターホン機器を順番に新しいものに交換していきます。工事が始まるとエントランスインターホン(集合玄関機)からの呼出・通話、オートロック解錠などのインターホン機能が使えなくなります。(※1) インターホンの交換が終わったお部屋から新しいインターホンが使えるようになります。

このように工事期間中はインターホンシステムの機能を全て停止させ、新しいインターホンシステムに切り替えていく「停止工事」は、インターホンリニューアル工事では一般的な工事方法として知られています。

インターホン機能の制限

※1 お部屋前のインターホンと室内のインターホンは通話できます。

お部屋前のインターホンと室内インターホンの通話は可能

並行稼働工事

新しいインターホンと今まで使っていたインターホンを同時に稼働させる工事です。停止工事との違いは、共用部の機器を交換する際に、新しい機器と今まで使っていた機器どちらも設置する点です。交換前のお部屋でも今までのインターホンをお使いいただけます。

工事期間中もエントランスインターホン(集合玄関機)からの呼出・通話、オートロックの解錠ができ、緊急時の警報通知といったセキュリティ機能も活かした状態で工事を行うことができます。入居者の不便を最小限に抑え、セキュリティ面の安全を確保しつつ工事ができるのが特徴です。

並行稼働工事のイメージ

どっちの工事方法がいいの?

2種類の工事方法をご紹介しましたが、実際どちらの工事がイイのか気になりますよね。それぞれの工事方法を選ぶにあたってのメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

停止工事のメリット「必要最低限の作業で余計なコストがかからない」

停止工事のメリットは余計なコスト(作業、費用)がかからない点です。交換工事の最低限の作業で済むため、工事日数も短期間となり工事費用も抑えられます。極力費用を抑えて工事を行いたい場合は停止工事をオススメします。

交換前と交換済のお部屋

並行稼働工事のメリット「工事中の不便を最小限に抑えられる」

並行稼働工事のメリットは工事中もインターホンが使える点です。インターホンが使えないことで発生する問題点が大きい場合は並行稼働工事をオススメします。

並行稼働工事のメリット

デメリット

停止工事のデメリット「インターホン機能が使えない」

停止工事のデメリットは、工事が始まるとインターホン機能が使えない点です。工事期間が長くなれば、セキュリティ面での不安や不便であることが入居者のストレスとなり問題を生む可能性があります。

並行稼働工事のデメリット「追加配線や仮設設置などの追加のコストがかかる」

並行稼働工事のデメリットは、追加のコスト(作業、費用)がかかる点です。2つのシステムを動かすための追加配線が必要となる場合が多く、新旧のエントランスインターホン(集合玄関機)を並べて設置するスペースや仮設置のための工事が発生してしまいます。

選択にあたって

インターホンリニューアル工事は、マンションの規模によって工事日数が変わります。世帯数が多ければ多いほど工事日数は長くなりがちで、入居者のストレスは大きくなってしまいます。それによるトラブルは避けたいところです。

組合様から、「多くの入居者に迷惑がかってしまうため、インターホンを止めることはできない」、「工事期間中も警備会社へ警報の通知がいくようにしたい」といった要望が多い場合は、工事中もインターホンをお使いいただける並行稼働工事がオススメです。逆に「不便ではあるが、工事期間はとにかく短くしたい」、「インターホンを止めてでも費用を抑えたい」などの要望であれば、短い期間で工事を終わらせることができる停止工事がオススメです。

停止工事と並行稼働工事

今回はインターホンリニューアル工事の方法についてご紹介しました。今まさにインターホンリニューアル工事をお考えでしたらぜひ参考にしてみてください。

※マンションの構造や配線経路、機器の設置状況によって工事方法をご選択いただけない場合がございます。まずは弊社担当までご相談ください。