EC市場の拡大や生活スタイルの変化によって、宅配便の利用頻度は年々増加しています。集合住宅における荷物受け取りの仕組みが大きな転換点を迎えている中、「宅配ボックス」はいまやマンションやアパートに欠かせない生活インフラとなりつつあります。今回の「暮らしにピンポン」では、宅配ボックスの最新の設置状況とともに、インターホンと連動することでその価値をさらに高める新しい仕組みをご紹介します。

集合住宅の宅配ボックスは「あるのが当たり前」の時代へ

宅配ボックスは、もはや特別な設備ではありません。日常生活を支える重要なインフラへと進化しています。かつては高級マンションに限られた設備でしたが、現在では一般的なマンションやアパートにも設置されています。

その背景には、EC市場の急速な拡大があります。日用品から食品までオンラインで購入することが特別なことでなくなり、宅配便の利用頻度は右肩上がりで増えているのが現状です。

また、共働き世帯の増加により日中に不在となる家庭が多く、再配達が社会問題化していることも宅配ボックスの需要を押し上げています。コロナ禍以降は非対面で荷物を受け取りたいというニーズも高まり、宅配ボックスは生活の中で欠かせないものになりました。

こうした理由から、集合住宅における宅配ボックスの設置率はここ数年で急速に上昇しています。国土交通省の令和6年度「住宅市場動向調査」によれば、分譲集合住宅の宅配ボックス設置率は85%に達しており、もはや「あるのが当たり前」と言える水準です。

宅配ボックスの設置状況のグラフ

※出典:国土交通省「令和6年度住宅市場動向調査報告書」

https://www.sds-shopap.jp/blog/archives/2839

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001900667.pdf

一方で、賃貸マンションや賃貸アパートなどの民間賃貸住宅では30.5%と依然として低い状況です。しかし賃貸市場でも宅配ボックスの設置は確実に進んでおり、今後はさらに普及が進むと考えられています。実際、全国賃貸住宅新聞が発表した「2025年 この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まるTOP10」では、単身向け・ファミリー向けともに宅配ボックスが第4位にランクインしています。

この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まるTOP10

※全国賃貸住宅新聞より(2025年10月)

これは、宅配ボックスが単なる便利設備ではなく、家賃を上げても選ばれる価値を持つ設備であることを示しています。また、宅配ボックスの機能も年々進化しています。暗証番号を入力して荷物を取り出す従来型の仕組みのほか、ICカードやスマートフォンで解錠できるタイプなども登場し、より便利で安全に使えるようになった点も、設置需要の高まりを後押ししています。

このように、集合住宅における宅配ボックスは、単なる荷物の置き場所ではなく、住まいの価値を左右する重要な設備となっています。マンションデベロッパーや管理組合、賃貸オーナーは、今後の設備計画において宅配ボックスの設置を積極的に検討すべき段階に来ていると言えるでしょう。

宅配ボックスは"インターホン連動"でさらに便利に!

宅配ボックスとインターホン連動イメージ

宅配ボックスや宅配ロッカーの設置が進むことで、再配達問題や配達員不足といった課題は徐々に改善されつつあります。しかし、ボックスの数が少なく満杯のまま使えない、荷物が入っているか確認するために何度も見に行く必要があるなど、利用をめぐる不便やトラブルは依然として存在します。設置するだけでは十分とは言えず、住民がストレスなく利用できる仕組みが整ってこそ、宅配ボックスの価値は最大化されます。

こうした課題を解決するのが、アイホンの集合住宅インターホンシステム「dearis(ディアリス)」や「PATMOα(パトモアルファ)」が備える宅配ボックス連動機能です。最大の特徴は、宅配ボックスに荷物が届くと住戸内のインターホンに着荷通知が表示される点です。一般的には宅配ボックスまで行って確認する必要がありますが、インターホンで事前に把握できるため、無駄な移動が減り、荷物の取り忘れも防げます。非接触キーリーダーシステムと連動している場合は、帰宅時に集合玄関機にも荷物預かりのお知らせが表示され、エントランスに入った瞬間に荷物の到着を知ることができます。

さらにdearisは独自の機能も備えています。食品宅配サービスの利用が増える中、冷蔵・冷凍機能付きの宅配ボックスを導入するマンションも増えています。dearisはこうした専用ボックスに冷蔵品や冷凍品が届いた際、専用の表示でお知らせします。住民は早めに荷物を取りに行く判断ができ、食品の品質劣化を防ぐことができます。

また、複数の宅配ロッカーがあるマンションでは、どのボックスに荷物が入っているかわからないというトラブルが起こりやすいですが、dearisは預かったボックス・エリア(エントランス・フロア)をインターホンに表示するため、迷うことなく荷物を受け取れます。さらに、クリーニングなどの発送サービスがある宅配ロッカーでは、集荷が完了するとインターホンに通知される仕組みも備えています。発送した荷物がきちんと集荷されたかどうかを確認できるため、住民の不安を解消し、宅配ロッカーの利便性をさらに高めることにつながります。

このように、インターホンと宅配ボックスを連動させることで、宅配ボックスの価値は大きく向上します。単に設置するだけではなく、住民が快適に使える環境を整えることが、マンションやアパート全体の価値向上につながります。dearisについてもっと詳しく知りたい方は、本サイトのdearis商品ページもしくはPATMOα商品ページをご覧いただくか、以下よりインターホンリニューアルカタログをぜひダウンロードしてください。

賃貸オーナー様向けインターホンリニューアルカタログ無料ダウンロード

宅配ボックスがなくても置き配ができる集合住宅とは!?

Pabbit

とはいえ、マンションやアパートの中には宅配ボックスが設置されていない物件もまだまだあります。設置されている場合でも、常に満杯で使えなかったり、暗証番号を忘れてしまったり、荷物が入ったまま保管期間を過ぎてしまったりといった課題も多く、宅配ボックスに関する悩みは尽きないのが実情です。

こうした課題を解決するのが、アイホンの置き配サービス「Pabbit(パビット)」です。Pabbitの最大の特徴は、最新のインターホンを導入することで、オートロック付きのマンションでも「置き配」を実現できる点にあります。宅配員はエントランスのインターホンで荷物情報を入力し、認証されるとオートロックを通過できます。その後、住戸前に置き配を行う仕組みです。新たなシステムや専用の設備を追加で購入する必要がなく、マンションデベロッパーや管理組合、賃貸オーナーにとって導入しやすい点も大きなメリットです。

Pabbitを導入すれば、宅配ボックスがないオートロック付きマンションやアパートでも置き配が可能になります。すでに宅配ボックスがある集合住宅でも、ボックスが満杯になりがちなときや、重い荷物を玄関前まで運んでほしいときに「玄関前に置き配」を指定できるようになり、住民の利便性はさらに高まります。また、宅配ボックスのように保管期間の制限や暗証番号の入力が不要であるため、「番号がわからない」「期限切れで荷物が戻ってしまう」といった問題も起こりません。

さらにPabbitはヒトではなく荷物の伝票番号等の荷物情報が認証キーとなっており、なりすまし被害などの心配もなく安心して荷物を受け取ることができます。宅配ボックスがない、あるいは十分に機能していない物件にとって、Pabbitは新しい荷物受け取りの選択肢となり、住まいの価値向上にも寄与する設備です。Pabbitについてもっと詳しく知りたい方は、本サイトのPabbit紹介ページをぜひご覧ください。

以上、今回の「暮らしにピンポン」では、宅配ボックスの最新の設置事情とともに、インターホンとの連動によってその価値をさらに高める新しい仕組みについて紹介いたしました。宅配ボックスはマンションやアパートにおける必須設備として定着しつつありますが、設置するだけでは十分とは言えません。住民がストレスなく利用できる環境を整えることで、集合住宅全体の価値を大きく向上させることができます。マンションデベロッパー、管理組合、賃貸オーナー様は、入居者様の満足度アップの施策としてぜひお役立てください。