2023年11月8日~10日に幕張メッセで開催された「第8回鉄道技術展」に、初めて単独で出展しました!会場で多くの鉄道事業者様にご好評をいただいた、無人駅のお客様対応を遠隔で行う方法について、展示内容を振り返りながらご紹介します。

  • 展示テーマ
  • 筆談をインターホンで!?まるで対面のようにお客様対応
  • お客様の様子を複数アングルの映像で確認
  • 放送設備とIPインターホンを統合
  • トイレの緊急通報対応や長時間滞在対策にもおすすめ
  • 導入事例のご紹介

展示テーマ

今回のテーマは、「駅の無人化・省人化における非対面コミュニケーションの課題解決」です。

全国の駅のうち無人駅は4割を超え、今後も増加傾向にあります。有人駅であっても、係員が不在となる時間帯を設けたり、複数の改札窓口のうちいくつかを無人化したりするなど、今まさに駅の運営体制の見直しを検討している、という鉄道事業者様が多く来場されていました。
その中で課題としてお聞きするのは、やはりお客様サービスの品質低下です。

  • 無人化や省人化を進めたいが、係員が不在のときにお客様対応が十分にできるか不安。サービス品質は落としたくない。
  • 障害のある方やご高齢の方、外国人旅行者でも安心して駅を利用いただけるよう、バリアフリー化やユニバーサルデザイン化が必要。トイレで発生する緊急事態への対策も心配。

アイホンはそんな課題を、IPインターホン「IXシステム」で解決!当日ブースでは、無人駅や無人改札のお客様に管理駅や駅務室からスムーズに対応する方法を、実際の機器を使用したデモや導入事例をまじえてご紹介しました。

ブースイメージ

筆談をインターホンで!?まるで対面のようにお客様対応

無人化した駅のお客様対応で特に課題となるのが、障害のある方も安心して利用できる仕組みを整えることです。
離れていてもお互いの顔を見ながらやりとりができるIXシステムは、筆談メモや切符・定期券などの文字情報もしっかり見ることができ、聴覚に障害のある方や外国の方の遠隔サポートにご活用いただけます。
今回のブースでも、「筆談検討しているんだよね・・・」と足を止めてくださる方、「インターホンでこんなこともできるんだねぇ!」と興味を持ってくださる方がたくさんいらっしゃいました。
展示はしませんでしたが、視覚に障害のある方向けに、点字案内文付きの呼び出しボタンを接続することもできます。

筆談でコミュニケーション

動画で見る!

お客様の様子を複数アングルの映像で確認

お客様からの問い合わせに遠隔で対応するとき、相手の様子が見えなくて、うまくサポートできないケースがあります。例えば、無人駅で乗り越してしまったお客様に、運賃箱の位置を伝えたいとき。お客様と運賃箱の位置関係や、お客様がどこを向いているかが見えれば、もっとスムーズに伝えることができるはず。
IXシステムなら、お客様を正面からとらえた映像だけでなく、連動するネットワークカメラの俯瞰映像で周囲の様子も確認することができます。

運賃箱を探すシーン

映像監視システムと連携すれば、さらに確認がスムーズ!インターホンの呼び出しや通話のタイミングで、関連する監視カメラ映像をポップアップ表示することができます。

映像監視システム

(展示協力:株式会社JVCケンウッド・公共産業システム)

放送設備とIPインターホンを統合

従来駅ごとに行っていた運行情報などの放送を、係員が不在のときにどうするか、というのも無人化の課題の一つです。また、スペースの限られた駅事務室の中でたくさんの設備に囲まれてしまい、スムーズな対応がしにくいというのも困りもの。
IXシステムには放送機能も搭載しているので、管理駅から無人駅への遠隔放送を実現できます。

名古屋鉄道株式会社様の事例

名古屋鉄道株式会社様の事例

アプリなどを使って運行情報の音声メッセージを多言語で生成し、IXを通して放送することもできます。

メッセージ放送機能

(参考展示:多言語対応 簡易音声メッセージ放送)

トイレの緊急通報対応や長時間滞在対策にもおすすめ

展示をご覧いただいた皆さまの関心が高かったのが、無人駅のトイレで発生する緊急事態への対策です。
IXシステムは、無人駅のトイレからの緊急呼び出しに、離れた管理駅から対応。通話で状況を確認できるので、一次対応を迅速化できます。展示では、対応状況をトイレ個室内や駅事務室側に表示するシステムをご紹介しました。こちらは、成田国際空港株式会社様でもご採用いただいています。

トイレマップシステム

(参考展示:トイレマップシステム)

また、滞留検知センサーと連携すれば、一定時間経過後に自動でインターホンを呼び出します。呼び出しボタンを押せずに倒れてしまったお客様の早期発見や、「こもりスマホ」など目的外利用の防止に役立ちます。

滞留検知

導入事例のご紹介

こちらのコーナーでは、実際の導入事例をご紹介しました。

事例コーナー

  • 東武鉄道株式会社様
  • 名古屋鉄道株式会社様
  • 成田国際空港株式会社様
  • Osaka Metro(大阪市高速電気軌道株式会社)様

詳細は別途ご紹介していきたいと思います。

IXシステムの導入事例は、国土交通省の「駅の無人化に伴う安全・円滑な駅利用に関するガイドライン」にも掲載されています。

初出展にもかかわらず、3日間でたくさんの皆さまにお越しいただくことができました。
無人駅を利用されるお客様の安心のために、そして駅の効率的な運営のお役に立てるよう、アイホンのIPインターホン「IXシステム」は、お客様と駅係員様との遠隔コミュニケーションをサポートしていきます。
ブースに足を運んでくださった皆さま、誠にありがとうございました。

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