
災害が発生すると、学校は地域にお住まいの方々にとって重要な"避難所"となります。避難所には不特定多数の人たちが集まるため、普段の学校生活で使っている設備だけでは不十分なことも......。今回のBiz Parkでは、学校が避難所として使われる前に整備しておきたい設備のひとつ、「学校トイレ」について考察していきます。
2024/08/29お役立ち情報
- 高齢者や障がい者など、有事の際は不特定多数が「学校トイレ」を使うことに。
- 手すりやスロープだけじゃない。バリアフリートイレには"通報設備"が必須。
- IPインターホンなら、トイレからの「緊急呼び出し」に通話で対応可能。
高齢者や障がい者など、有事の際は不特定多数が「学校トイレ」を使うことに。
地震。台風。豪雨。津波----。こうした自然災害が発生した時に、私たちが真っ先に向かう場所が"避難所"です。
現在は公立小中学校の9割以上が避難所に指定されており、教育委員会や学校経営者、設備担当者の皆様は"学校は防災施設"という認識のもと、防災設備や機能の拡充に努められているかと思います。
では、学校が避難所として利用されることを想定した時、具体的にどういった設備や機能が必要となるでしょうか。
避難スペースの確保、水道・電気等のインフラ設備、寒い時期の暖房など、避難所には様々な設備や機能が求められますが、それらと並ぶ大きな課題のひとつが「トイレのバリアフリー化」です。
普段、学校トイレを使用するのは子どもたちや教職員です。しかし有事の際は、高齢者や障がい者、妊婦、乳幼児連れ、性的マイノリティ、外国人など、不特定多数の人たちが使用することになります。
こうした状況から「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)が令和2年度に改正され、「特別特定建築物」に公立小中学校等が追加されました。これにより、学校トイレの新設もしくは改修時には国土交通省の建築設計標準に準じることになり、学校トイレのバリアフリー化がさらに進められています(図1参照)。
【図1:バリアフリートイレの整備目標と実態調査】
※出典:「学校施設のバリアフリー化に関する実態調査 調査結果のポイント」(文部科学省)をもとに作成
手すりやスロープだけじゃない。バリアフリートイレには"通報設備"が必須。
「トイレのバリアフリー化」と聞くと、車椅子利用者や歩行が困難な人たちが利用しやすいよう、手すりやスロープを設置したり、広いスペースを確保したりと、物理的なバリアを取り除く設計を思い浮かべるでしょう。
しかし、トイレのバリアフリー化に必要なのはそれだけではありません。
国土交通省が展開する「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」によると、車椅子用トイレには、呼出ボタン、廊下の非常呼出ランプ、事務所や防災センター等の警報盤などの"緊急通報設備"を設置することと記載されています。
特に避難所として利用する場合、個室内で急に体調が悪くなるなど、トイレからSOSできる呼出手段が必要となるケースが増えることが想定されます。
病院や商業施設、駅などのトイレではよく見かける非常ボタンなどの通報設備。
学校トイレへの普及はまだまだ少ないのが現状ですが、これから導入を検討すべき設備のひとつとされています。
IPインターホンなら、トイレからの「緊急呼び出し」に通話で対応可能。
間違いなくこれから当たり前となっていく学校トイレの通報設備。
設置をお考えなら、導入に際しての負担がなるべく少なく、なおかつ運用しやすいものがおすすめです。
IPネットワーク対応インターホン「IXGシステム」は、トイレからの緊急呼び出しに対応できる業務用インターホンシステムです。
呼び出しがあると職員室のインターホンによる通話で状況をしっかり確認できますし、万が一職員が不在の場合はスマートフォンでの対応が可能です。また、押し間違えに対して駆けつけてしまうこともなく、職員の負担も軽減できます。
呼び出し時に自動で音声メッセージを流す機能も備えており、「呼び出せていないのでは......」という利用者の不安を軽減することも可能です。
GIGAスクール構想によって整備した校内ネットワークを活用すれば、コスト面含めてスムーズに導入いただけます。学校設備の運営に携わる方は一度検討されてみてはいかがでしょうか。
以上、今回のBiz Parkでは、学校が避難所になった時の「学校トイレ」のあり方について、その中でも特に"緊急通報設備"の必要性について考察してみました。
「IXGシステム」は緊急呼び出し以外にも、防犯強化や来校者応対など、"学校安全の推進"や"校務の効率化"を実現する機能を備えています。
学校向けIPネットワーク対応インターホンについてもっと詳しく知りたい方は、以下から資料をぜひダウンロードしてください。