商業施設、駅、空港など、不特定多数の人々が集まる場所には、幅広い年齢層や健康状態の利用者が訪れます。そのため、トイレ利用中の予期せぬ体調不良や事故にすぐ対処するための設備が必要不可欠です。緊急呼出設備は、こうした不測の事態に迅速に対応するための重要な役割を果たします。本記事では、緊急呼出設備の必要性と具体的な使用シーンについて詳しく解説します。

  • 緊急呼出設備の必要性
  • 想定される使用シーン

緊急呼出設備の必要性

不測の事態に迅速に対応するためには、利用者が管理事務所や警備員へ迷わず迅速に助けを求められる手段が必要です。以下の理由から、緊急呼出設備の設置が特に重要となります。

SOS(緊急援助要請)

利用者の多様性

商業施設や公共施設を訪れる人々は、年齢、健康状態、身体的条件が様々です。高齢者、妊娠中の女性、持病を持つ人、身体障害者などが急な体調変化を起こした場合でも、迅速な対応が求められます。国土交通省が展開する「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」でも、車椅子用トイレには、呼出ボタン、廊下の非常呼出ランプ、事務所や防災センター等の警報盤などの"緊急通報設備"を設置することと記載されています。

人が集まる場所の特性

駅や空港は多くの乗客が行き交い、人の流れが途切れません。そのため、一人でトイレに入った場合に何か問題が起きても他の利用者に気づかれにくいことがあります。このような状態で不測の事態が発生した場合は大きな事故につながる可能性もあります。係員がすぐに駆けつけ、救護活動を行うためにも緊急呼出設備が重要です。

緊急時の迅速な対応

具合が悪くなった際、迅速に専門の医療機関や警備スタッフのサポートを受けることで、命を守る可能性が高まります。緊急呼出設備の存在は、迅速な対応を可能にし、万が一の事態を未然に防ぐ重要な手段となります。

想定される使用シーン

具体的に、緊急呼出設備がどのようなシーンで活躍するかをいくつかご紹介します。

駅や空港の公共のトイレの入口

健康状態の急変

高齢者や持病を持つ方が急に具合が悪くなった場合、自力での移動が困難になることがあります。例えば、デパートのトイレで高血圧の男性が突然胸痛を感じて動けなくなった際に緊急呼出ボタンを押すことで、スタッフがすぐに駆けつけ、その場で適切な対応を行いながら救急車を手配します。

また自力で緊急呼出ボタンが押せなかったときのために、滞留検知システムも連動しておくとより安心です。

急な事故やトラブル

例えば、トイレで転倒したり、扉が開かなくなって閉じ込められたりした場合でも、緊急呼出設備を使用すれば迅速に助けを求めることができます。外部へSOSを発信することが、救出の一助になるでしょう。

精神的なパニック

急なパニック発作や不安障害を持つ方が発作を起こした時、緊急呼出設備によってすぐに助けを呼ぶことができます。例えば、空港での乗り換えの間にパニック発作を起こした場合、トイレの緊急呼出ボタンを押して助けを求めることで、スタッフがすぐに到着し、落ち着くまでのケアを提供します。

商業施設や公共施設におけるトイレの緊急呼出設備は、使用者の多様性や安全性を考慮した上で非常に重要な設備です。今回は非常時の使用者側に焦点を当てて説明しましたが、実際は管理・運営側にも多くのメリットがあります。限られた人員で効率よく安全に施設運営を行うには、遠隔対応できる緊急呼出設備は必要不可欠です。

万が一の事態に迅速に対応するために、緊急呼出設備を設置し、適切なサポート体制を整えることで、利用者全員が安心して施設を利用できる環境を提供しましょう。

様々な事態に対応できる緊急呼出設備として、アイホンのIXシリーズおすすめです。

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